清姫 きよひめ 幼い頃、親に捨てられ孤独の中で生きている清姫。髪は赤いため、黒い布で頭部を覆いその身を隠しながら村の外れで幼い頃から暮らしていた。放れの清姫と呼ばれ、羅差村の村人から敬遠される。
良恵 りょうけい 北条政子の娘、大姫の病状を診ている僧医。羅差村から発祥した病で村人たちが次々と倒れていくことに黙っていられずに城から出る良恵。しかし、数々の困難に巻き込まれていく。
綾部 あやべ 羅差村の光明貴妃殿の宮司。幼い頃に親に捨てられ光明貴妃殿に仕えていたため、羅差村で起こった病の深刻な状況に祀りを行うことに疑問を感じる。
光明貴妃 こうみょうきひ 羅差村を代々守り続けている光明大御神の末裔。羅差村で起こった病を止めようと御神託を受け、ある村人を生け贄に祀った儀式を執り行う。
大姫 おおひめ 北条政子の娘。木曾義仲公の息子義高が人質として北条家へ捕えられたが、度重なる脱出の際、大姫と出逢い恋に落ちるが。
源義高 みなもとのよしたか 義仲の息子で大姫の仮初めの許嫁として、また義仲の無法を治めるための人質として鎌倉へ下る。しかし、父義仲が討たれたことにより義高は命を追われる身となった。鎌倉を脱出しようとする義高であったが…。
巫女 みこ 光明貴妃に仕える巫女。光明貴妃の御神託により祀りを執り行う準備を仕切るが、思わぬ邪魔が入るなか、光明貴妃をお守りする。
源義仲 みなもとのよしたか 裏切を受けたとして源頼朝によって謀殺となり首を取られる。しかし、その首は義仲公ではなく別の者であった。まだどこかに潜んでいる義仲公の居場所として羅差村が浮かび上がるが。
大友能直 おおともよしなお 羅差村の混乱に乗じて、どこかに潜む義仲公の生捕りを北条政子と企て、数々の情報を元に画策し、義仲公の居場所を突き止める。
可助 かすけ 羅差村の地主。村人たちから厚い信頼を受けている可助だが、羅差村の病に愛娘、タエが倒れる。この病の原因である清姫へ復讐を誓う可助だが。
高田重定 たかだしげさだ 綾部宮奴に家来。生け贄や子供を捕え綾部の指示に従う。村の混乱にも冷静を装うが、ある時とある場所へ現れ、本性が明らかにされる。
北条政子 ほうじょうまさこ 頼朝の正妻。娘の大姫が、父の命により義高が暗殺され茫然自失となったことを受けとめ、大姫の病を治そうと良恵に懇願するも日々衰えていく大姫。娘を助けるために動きはじめる。